知的資産と人的資産(資本)
本年度より、福島働き方改革推進支援センターのコンサルティング専門家として、地域の中小企業支援に携わることとなりました。
昨今、「人的資本経営」への注目が急速に高まっています。この「人的資本」は、実は「知的資産経営」という大きな枠組みの一分野です。そして、「働き方改革」こそが、これらを動かす極めて重要な取り組みとなります。
【 知的資産経営と3つの資本】
知的資産経営とは、財務諸表には表れない「目に見えない資産」を企業の競争力の源泉と捉える経営手法です。知的資産は大きく3つに分類されます。
人的資産(人的資本)・・・ 社員の技能・ノウハウ・モチベーション等
構造資産 ・・・組織体制、技術や特許、企業文化、業務システム等
関係資産・・・ ブランド、顧客や協力企業との信頼関係等
これらの中でも「人的資産」は、知的資産経営の最も重要な戦略的核(コア)です。海嶺コンサルタントの経営理念(kairei-philosophy)である「人と知を育み、未来を拓く!」も、その始まりは「人」にあります。そして、人の集まりである「組織」こそが、多様な知恵や関係性を生み出す源泉であると考えています。
【投資としての働き方改革】
働き方改革は、単なる労働時間の短縮や福利厚生の充実ではありません。知的資産経営の文脈では、価値創造を加速させる「原動力(エンジン)」と定義できます。
・経費節減ではなく投資です。
残業削減や柔軟な働き方は、従業員の心身の健康とスキルアップを支えるもので。企業にとって最大の資産である「人財」のメンテナンス&アップデートに他なりません。
・エンゲージメントとして結実します。
「働き易さ」と「働き甲斐」が両立する企業では、離職率が下がるだけでなく、自律的な意欲と活動が高まります。それが新しいアイデアや生産性向上として、「知的資産」に結実していくのです。
【 守りから「攻めの経営戦略」へ 】
従来型の設備投資(有形資産)中心の時代から、現在は人の創造性(無形資産)が価値を生む知識経済社会へと移行しました。
働き方改革で「土」を創り、人的資産の「種」を蒔いて育成し、構造資産や関係資産と共に、企業の競争力を多元的に構築する。
働き方改革は、決して単なる法令遵守のための「守り」の施策ではありません。知的資産を最大化し、企業の未来を切り拓くための「攻めの経営戦略」の入り口です。